いろいろ

絵頭って何?

ペンと紙があれば何でも叶う

ペンと紙があれば何でも叶う

絵を描くのに必要なものは、紙とペンだけ。それだけあれば十分です。後は空想を描くだけ。見た物を描くのもよし。言葉を絵にするのもよし。描く行為は自由なのです。何を描いても怒られる事もなく、間違いもないのです。文章は接続詞が違えば全く違った文章になってしまいます。でも絵なら大丈夫。線が曲がっていようが、大きさが違っていようがイメージが伝わればそれでok。もちろんきちんとした製図ではきちんとした線が必要ですが、ここで話しているのはラクガキの話。自由気ままに好きな事を自分の表現方法で表せばよいのです。いきなり絵なんて描けないという方は、近所を散歩したとき目に留まった草花や建物、猫や鳥など目につく物をさらりと描いてみればいいのです。はじめはこんな表現しか描けないと思うでしょう。でもその絵が10枚、20枚とたまると楽しくなってきます。また、見返すとその情景が思い出され記憶がよみがえります。絵を描く事は記憶力がよくなるのです。その話は後ほどとして、私のラクガキコレクションというファイルがあって、黄色い表紙の透明なポケットが40ポケットぐらいあるファイルなのだけれど、そのファイルに会議資料だの、ちょっとしたレシートの裏などに描いたラクガキをファイルしているのです。黄色いラクガキファイルは20代の後半に勤めていた会社内で描いていた物がほとんどで、50〜60冊ぐらいたまっています。時代時代でファイルにしたり、スケッチブックにしたりいろいろですが、20年経った今見返すと、面白くて仕方がありません。またそのときの記憶も鮮明に思い出されます。まだ会社に入りたてのときに研修で6ヶ月間羽田空港に配属され、現場の監督をまかされたときに、毎日毎日作業のチェックと職人さんへ指示を出さなくてはいけなく、工事現場内をうろうろとする日々を送りながら、いったい俺は何をしているのだろうと会社を辞めたくなりました。6ヶ月間の研修は途方もなく長い時間で、こんな事をするために会社へ入ったのではないと、毎日明日やめる、明日言ってやると悔しさでいっぱいの思いで過ごしていました。そんなときにそうだ気分転換に絵を描こうと思い、チェックリストの裏側にボールペンでぐちゃぐちゃにラクガキを始めたのです。はじめはむかつく気分晴らしと、見た事のない工事の光景を残しておこうという思いから毎日数枚は描こうと描いていました。しかし、じっと立ち止まって悠長に描いている暇などなく、午前中、午後、夜とやる事は無数にあり、立ち止まってかける時間は1分か2分ぐらい、あっという間の時間です。そのなかで表現できる事と言ったらラクガキぐらいしかなく、本当に見た物の形と雰囲気を描き殴るといった程度でした。そんなつらい研修も終わり、そんなスケッチをしていた事すらも忘れたある日、ふとラクガキファイルを見るとものすごいスピード感のある絵に目が泊まると突然そのときの情景が浮かんできました。あのつらさの中描いた絵が今となっては何だこれって感じで笑えるぐらい雑な絵でした。それでもそのときは死活問題ぐらいの状況の中で残したスケッチは今でも大切にとってあります。自分の何気ないスケッチやラクガキは時代時代の情景を鮮明に思い起こさせてくれます。時間が立てばつらかった事も笑い話になります。自分がやりたかった事、しなくてはいけない事を絵やラクガキで残すと、すっと記憶の中にとどまり、見るたびにその頃の思いをよみがえらせてくれます。そしていつか思い出が現実につながっていきます。一日一日がとぎれとぎれなように思える毎日ですが、続けていく事ができる行為を持てば、いつか強い力になってかえってきます。たとえそれがラクガキであったも20年もたつと立派なイメージのコレクションになるのです。お金をかけなくても自分が楽しめることは、自分で作り出す事が一番だと気がつく瞬間がそこにありました。(挿絵は昔作っていた家具のスケッチです)